2025.10.27
alto BLOG
アルトブログ
2025.10.17
【首こり解説 第一弾】ストレートネックが肩こり、頭痛の原因じゃない?
皆様、こんにちは!
武蔵小杉の鍼灸マッサージ治療院alto 院長 加藤です。
今回は、ストレートネックについてです。
当院ではよくある事なのですが
肩こりの患者様よりカウンセリングをさせていただく際に経過をお聞きすると
「以前にストレートネックと言われて・・そのせいで肩こりがひどくて・・」
と教えてくださいます。
整形外科や整体で「ストレートネックですね」と言われると、多くの人はそれが痛みの原因だと思ってしまいます。
でも実際には、ストレートネックは結果であって原因ではないケースが非常に多いのです。
首の痛みを避けようとする姿勢のくせが、次第に定着して「首がまっすぐに固まる」。
つまりストレートネックだから痛いのではなく、「痛みを避ける行動がストレートネックをつくる」なのです!
ここで一句
「首いたみ かばう姿勢が まっすぐに 痛みの証 ストレートネック」
※altoでは店前手書き看板で川柳・短歌はじめました(笑)
いつか、altoの鍼灸短歌・川柳集の出版を目指して、作っていきますので(笑)どうぞご注目下さい!
さて、本題に戻ります。
●ストレートネック=結果であって原因ではない
筋肉を包むファシア(筋膜)が不良な同姿勢などにより分厚く肥厚することにより硬く・痛みの原因となった部分を「トリガーポイント」といいます。
トリガーポイントを含有する筋肉は収縮時痛といって、その筋肉が力こぶを作るように収縮すると痛みが強調される(強くなる)性質があります。
そこで、自然と無意識にその筋肉を伸ばした姿勢をとろうとします。
過去ブログトリガーポイント(Trigger Point )とは?マッサージなどほぐし方・注意点について
例えば、首を反らす筋肉にトリガーポイント(筋肉の過緊張による痛点)があると、人は無意識にその筋肉が引き伸ばす為に前に倒した姿勢を取ります。
この「痛みを避ける姿勢」が一時的なら問題ありませんが、慢性的に続くとそのまま形が固定化していきます。
本来しなやかにカーブしている頚椎が、痛みを避けるためにまっすぐに固まる――。
それが「ストレートネック」の正体のひとつです。
●「良い姿勢」が痛みを悪化させることもある
多くの人が「ストレートネックを治すには姿勢を良くしよう」と考え、
枕を低くしたり、背筋を伸ばして過ごそうとします。
しかし、トリガーポイント由来の痛みがある場合、
それはむしろ悪化の原因になることがあります。
たとえば、首の伸筋(板状筋・半棘筋など)に収縮時痛がある人は、
本能的に「高めの枕」で後ろの筋肉が伸ばした姿勢を取ることで痛みを回避しています。
そんな人が「良い姿勢用の低い枕」に変えるとどうなるか?
伸筋が伸ばされ、痛みを避ける肢位が取れなくなり、結果として痛みが増すのです。
高級なものや、オーダー枕など良いとされる枕が悪い訳ではありません。
そのようなものは、痛みのない、トリガーポイントによる痛みが軽減された状態の時にこそ使うべきで
自分にとって正しいニュートラルな状態の基準が出来ることはとても良いことだと思っています。
●治療の対象は「骨格」ではなく「筋肉」
つまり、施術でアプローチすべき対象は“骨”ではなく“筋肉”。
枕を変えても、筋肉が変わらなければ姿勢は変わりません。
筋のトリガーポイントを緩め、動きやすい身体に戻してからこそ、
初めて“正しい姿勢”や“自分に合った枕”が生きてきます。
「枕を変える前に、まず身体を整える」――
これがストレートネック改善の本質です。
●関連:【近日公開】第2弾ブログ「ストレートネックの原因筋5選」へ
痛みを生む筋肉たちは、日常の姿勢の中で常に働き続けています。
詳しい筋肉別の原因や施術ポイントについては、以下の記事で紹介しています。
第2弾:ストレートネックの原因筋5選
(胸鎖乳突筋/板状筋群/半棘筋群/僧帽筋上部/最長筋)
●まとめ
「首がまっすぐだから痛い」ではなく、
「痛いからまっすぐになった」という視点で見直すと、
これまでの治療法や姿勢改善の考え方が一変します。
あなたの痛みの正体は、骨格ではなく筋肉の声かもしれません。
看板の一句が、そんな気づきのきっかけになれば幸いです。
