2026.10.31
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2026.10.31
腰まわりのファシアをほぐすセルフケア / 壁を使った3つの簡単な運動
皆さまこんにちは。
武蔵小杉はり・きゅう・マッサージ治療院alto 加藤です。
腰まわりの重だるさや動かしにくさを感じたとき、強く揉んだり押したりしていませんか?
深部の筋肉が痛みの原因になることが多いのは確かですが、表層の皮膚・ファシアに目を向けることも重要です。
武蔵小杉はり・きゅう・マッサージ治療院alto 加藤です。
腰まわりの重だるさや動かしにくさを感じたとき、強く揉んだり押したりしていませんか?
深部の筋肉が痛みの原因になることが多いのは確かですが、表層の皮膚・ファシアに目を向けることも重要です。
今回はファシアシリーズのセルフケア編として、当院が得意とするトリガーポイントケアとは区別し、ファシアに関連する背骨や皮膚・皮下組織の動きを意識したセルフケアを考えました。
特別な道具は必要ありません。手軽に行えるので、毎日の隙間時間にも取り入れていただけます。
全身のつながりを意識した3段階のセルフケアになっていますので、ぜひ丁寧に行ってみてください!
(1)背骨を一つずつ動かす
最初は、背骨を順番に動かす運動です。
手順
1. 壁に背中を向け、壁から一足分ほど離れて、足を肩幅程度に開いて立ちます。
2. 骨盤の中央にある平たい骨「仙骨」を壁につけます。このとき、背骨は全体として丸くなっています。
3. 仙骨から腰、背中、首へと、背骨を一つずつ下から順番に壁につけるイメージで動かします。
4. 仙骨の上には、腰椎5個、胸椎12個、頸椎7個の合計24個の椎骨が積み重なっています。だるま落としの積み木を一段ずつ重ねていくように、頭の中で24段階をイメージしながら、ゆっくり動いていきましょう。
5. 無理のない範囲で後頭部まで壁につけていきます。(首の部分は壁につかなくても構いません。可能な範囲で顎を引き、壁に近づけるようにしてください。)
6. 今度は反対に、首から背中、腰、仙骨へと、上から順番にゆっくり動かしてスタートポジションに戻ります。
ポイント
背骨全体を一度に動かすのではなく、一つずつ丁寧に動かすことを意識しましょう。
実際に24個の椎骨をそれぞれ独立して動かすわけではありませんが、そのくらい細かく意識するつもりで行ってみてください。
壁に強く押し付ける必要はありません。膝の角度も調整しながら、ゆっくり行いましょう。
(2)皮膚や皮下組織をつまみながら動かす
(1)の運動が上手にできるようになったら、今度は皮膚や皮下組織をつまみながら行ってみましょう。
手順
1. お腹、脇腹、鼠径部(脚の付け根)周辺の皮膚と皮下組織を、両手で痛みのない程度に優しくつまみます。
2. その状態を保ちながら、?と同じように背骨を下から上へゆっくり動かします。
3. 続いて、上から下へと順番に動かします。
4. つまむ場所を変えながら繰り返しましょう。
ポイント
皮膚や皮下組織を保持した状態で身体を動かすと、何もつまんでいないときとは異なる張りや動きを感じることがあります。
強くつまむ必要はありません。皮膚を傷つけないよう、優しく行ってください。
左右でつまみやすさに違いがあったり、同じ強さでつまんでも痛みの感じ方が異なったりすることもあると思います。
まずは、「ここをつまんで行うと気持ちがいい!」という部分を優先して行ってみてください。
無理に痛いところを探したり、強い刺激を加えたりする必要はありません。

(3)壁を使った屈伸運動
最後は壁に向かって立ち、身体を上下に動かします。
手順
1. 壁の方を向き、壁から一足分ほど離れた位置に立ちます。足は肩幅か、それより少し広めに開きましょう。
2. 両肘、両手のひら、胸を壁につけます。顎を引き、苦しければ顔を横に向けても構いません。
3. その状態をできるだけ保ちながら、ゆっくり膝を曲げてしゃがみます。お尻が後方に突き出てくると思います。
4. 続いて、ゆっくりと立ち上がります。
5. 無理のない範囲で繰り返しましょう。
ポイント
胸、肘、手のひらを壁につけた状態を意識し、勢いをつけずに動きましょう。
深くしゃがむ必要はありません。姿勢を保つことが難しい場合は、壁からの距離やしゃがむ深さを調整してください。
膝や腰に痛みが出る場合は無理に続けないようにしましょう。
また、刺激した部分だけでなく、その反対側に位置する筋肉も含めて身体を動かしてあげることが大切です。
フォームローラーなどで特定の筋肉を刺激した経験のある方も多いと思いますが、刺激するだけで終わらず、その後に今回のような運動を取り入れてみてください。
刺激した部位だけに意識を向けるのではなく、身体全体を使うことで、動きの変化を感じやすくなることがあります。


なぜ皮膚や皮下組織も意識するの?
身体の動きには、筋肉や関節だけでなく、それらを包み、つなぐ結合組織も関係しています。
皮膚や皮下組織をつまんだ状態で身体を動かすと、通常の運動とは異なる張りや感覚を得られることがあります。
今回お伝えした運動を行う中で、「つまんでいる方が楽にできる!」 と感じていただける方もいるかもしれません。
左右でつまんだ際に痛みの違いを感じたり、片側だけつまみにくかったりする方もいると思います。
こうした違いに気づくことも、ご自身の身体の状態を知る一つのきっかけになります。
また、次回詳しく書きたいと思いますが、皮膚への軽い刺激に対して、強いくすぐったさや違和感を覚えることがあります。
こうした感覚には、皮膚からの感覚入力や神経系の反応が関係していると考えられます。
例えば背中にくすぐったさの強い部分があり、そこに適切な刺激を加えることで、くすぐったさが軽減し、背中を反らす動きがしやすくなるといったケースを当院では経験しています。
もちろん、すべての方に同じ変化が起こるわけではありませんが、皮膚への刺激によって身体の感じ方や動きが変化することがあるのは興味深いところです。
筋肉や骨、関節といった分かりやすい運動器だけでなく、皮膚や結合組織、神経系も含めて身体の動きにはさまざまな組織が関わっています。
こうした身体のつながりを考えるうえでも、近年ファシアに注目が集まっているのです。
セルフケアを行う際の注意点
いずれの運動も、強い痛みを我慢して行う必要はありません。
背骨を無理に反らしたり、皮膚を強くつまんだりしないようにしましょう。
特に、皮膚に炎症や傷がある部分、強い痛みのある部分への刺激は避けてください。
また、急な強い腰痛、脚のしびれや筋力低下などがある場合には、無理に運動を行わず、医療機関に相談してください。
今回ご紹介した方法は、ファシアに関連する組織の動きや感覚に意識を向けるためのセルフケアです。ファシアの癒着を直接剥がすことや、特定の疾患を治療することを目的としたものではありません。
まとめ
今回は、壁を利用した3段階のセルフケアをご紹介しました。
背骨の動きに加えて、皮膚や皮下組織の動きにも意識を向けることで、ご自身の身体の状態を知るきっかけになります。
大切なのは、強く刺激することではなく、身体の動きや感覚の変化を丁寧に感じながら行うことです。
特別な道具は必要ありませんので、ぜひ日常生活の中に取り入れてみてください!
ファシアの基本的な考え方や、鍼灸・マッサージとの関係については、こちらの記事もご覧ください。
筋肉の緊張やトリガーポイントへのセルフアプローチについては、以前の記事で詳しく解説しています。
